≪Z900RS専用 手曲げワンピースマフラーの開発≫
「より一層Zらしく、最高のスタイリングバランスを追求する」
誕生から半世紀近くの歴史を持つ「Z」。一人一人が思い描く「Zらしさ」に対する回答の一つとして今回ARCHIが提案するのが「手曲げワンピースマフラー」です。製造の技術が発達した今だからこそ、お届けしたい思いがあります。
<ポイントその1:砂詰め手曲げエキパイ>
かつてエキパイといえば、職人による「手曲げ」が当たり前でした。内部に砂を詰め、少しづつ成形することで生み出されていたのです。
職人の手によるものですから同じ型番であっても同じ形のものは存在せず、その違いにより「自分のマシンが持つライン」は文字通り唯一無二の存在でした。
当時を振り返ると、同じZに乗っている方の車体に装着されているエキパイの曲がり具合を自分のそれと比べたり、何台も並ぶマシンの中から自分の一台を見つけ出すポイントの一つとして認識していたことが思い出されます。
そんな昭和のテイストが漂う「砂詰め手曲げエキパイ」は、時代を超えて令和の時代にも引き継がれる「Zらしさ」のひとつではないでしょうか。
<ポイントその2:フランジはアルミの鋳物>
エンジンとの接合部に使用されるフランジ。ここにはアルミの鋳物を使用します。鋳物が持つ独特な表面のざらつき(梨地)は、切削加工品には無い特別感を醸し出します。
<ポイントその3:三角パッチ付きTIG溶接>
TIG溶接(Tungsten Inert Gasの略、タングステン-不活性ガス溶接)は各種溶接法の中でも溶接の見た目が美しく、アーク溶接(手棒)や半自動溶接ではできないような細かい部分の溶接にも適しているため取り入れられてきた手法の一つです。
今回のこだわりポイントとして挙げられる「三角パッチ」はプレス加工の技術が進化する前、エキパイを固定するために採用されていた「伝統工芸的」な技術であり、分かる方には分かる超絶技巧ポイントであると言えます。
そして、そのポイントを視覚的に生かすため、通常表に出ているO2センサーを車体右側から左側(内側)に移動しています。
<一般的なO2センサーの位置>
<ARCHI手曲げワンピースマフラーのO2センサー位置>
<ポイントその4:ワンピース>
Z900RSの純正マフラーは6ピースから7ピースで構成されています。しかしARCHIのマフラーは前述のTIG溶接でワンピースに仕上げています。製品版ではこの上に塗装がされる予定ですが、接合部の雰囲気は圧倒的です。
そして、テストタイプを実際に装着した車体全体のイメージがこちら。
デジタルからAIに変わる時代に、まさかの携帯電話もCDも無かったあの頃のハンドメイド昭和仕様。令和型ニューモデルのワンピース鉄管は10月末のリリース予定を目指し、現在鋭意開発中です。