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≪Z900RS専用 アルフィンカバーパーツの開発≫

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Z900RSが世に出た2017年の暮れ。Z1/Z2をはじめとする旧車のカスタムパーツを手掛けるPMCがまず考えたのは「いかにZ2が流行った‘70sカスタムの世界観を最新マシンに融合させるか」という事でした。

未だ「ARCHI・アーキ」ブランドが擁立する以前の初期構想に含まれていたのが、今回ご紹介する「アルフィンカバーパーツ」になります。

 

*実際2018年春の東京モーターサイクルショーに出展し注目の的となったPMCのデモ車「グリーン・モンスターカフェ」のエンジンの全てにアルフィンカバーが装備されました。

 

当時のグリーン・モンスターカフェに装着されたアルフィンカバーはというと、純正の各部カバーに5㎜厚のアルミ板を一枚づつカバーにアルゴン溶接した上で綺麗に磨き上げ黒塗装の後に更にフィンを磨き上げるといった途方も無い手間と時間とコストを掛けたハンドメイドの逸品でした。

 

アルフィンカバーのルーツは、さかのぼる事40~50年も前の1970年代に大流行した定番でもあり、PMCが2017年に製作した東京MCS用に製作したデモ車「Z1000 MK2 ”零・ファイター”」にも採用されています。

 

考案当初初は、”零・ファイターや、グリーン・モンスターカフェ”に見られるフィン付きカバーを製作し一式で交換を想定していたのですが、

 

  • 取り付けの難易度が高い
  • 商品コストが非常に高価になる
  • 安全性に関わる部分につき十分な安全性を担保したい
  • 機能性部品となるため取り付け後の調整並びにメインテナンスの必要となる

 

幾多の方法で何とか実現できないかと想像しながらも、4点の難題を理由にカバー本体仕様からオーバーガードタイプへの方針変更が決まったのが2021年。その結論に至るまで試行錯誤を繰り返しましたが、結論付けることが出来なかったので此処では割愛します。

 

それでは、全共通のこだわりポイントと、それぞれのこだわりポイントについて見ていきましょう!

 

<共通こだわりポイント1:Z900RSのエンジン部アルフィンと等間隔のピッチ>

初期の3Dプリンターでの試作段階では、パーツ単体だけの美しさにフォーカスしていたためフィンのピッチはシリンダーヘッドのそれと同間隔に揃えていたのですが、フィン先端部分の幅は本体の大きさを考慮しやや狭くしていました。

 

実際の取り付けを行いながら何パターンも試すことで、パーツ単体での出来栄えより車体に取り付けた際に、フィンの磨き面の幅、間隔共に完全一致が最適解であるという結論に達しプロトタイプに反映させ、アルミ製の量産試作品では、アルフィンのピッチがZ900RSの車体装着時に統一感が損なわれないよう同等の構成に設計し直しました。

<向かって左がアルフィンパーツ、右がZ900RSエンジン部>

 

<共通こだわりポイント2:質感を純正に寄せる>

パーツの質感は装着時に違和感が無いよう、純正パーツの色味に限りなく近づくようテストを重ねました。下の写真は非常に分かりにくいのですが艶の出方を変えています。どの程度艶を押さえるのがベストであるのか、やってみて分かる事が多い取り組みでもありました。

 

<共通こだわりポイント3:乗車時のラインを地面と平行にする>

パーツを装着した際、ラインはどの角度が良いのかも議論になりました。当初はエンジン部のアルフィンと同じ角度を想定していたのですが、見た目不安定に感じてしまう事からアルフィンカバーシリーズについては乗車時に地面と平行になるよう調整しました。

 

<共通こだわりポイン4:テーパー部はラインを追加することでデザイン性をアップ>

テーパー部はフラットな仕上げではなく、細かなラインを追加することでデザイン性をアップさせました。小さなことかもしれませんが、効果は抜群です!

 

<共通こだわりポイン5:ボルトオンのイージーフィット>

当初案での問題点にある「取り付けの難易度」はボルトオンにする事で解消しています。また、安全性の確保という点でも大きなアドバンテージであると考えています。

 

次に、各パーツにおけるこだわりポイントを見てみます。

 

<「アルフィンダイナモカバーガード」こだわりポイント1:切り込みの位置>

ダイナモカバーガードは全体を覆うのではなく、切り込みを入れることでカスタム感が高まるようにしました。また、従来同様の製品では省略されている上部へのデザイン延長を行う事で独自性を確保しました。

 

<「アルフィンダイナモカバーガード」こだわりポイント2:純正部品にジャストフィットする裏面の仕立て>

カバーの精度は純正パーツにジャストフィットするよう計算と試行錯誤を繰り返し、スキのない造形を実現しました。裏側にはARCHIのレーザー刻印。

 

<「アルフィンクラッチカバーガード」こだわりポイント1:切り込みの位置>

クラッチカバーガードも全体を覆うのではなく、切り込みを入れることでカスタム感が高まるようにしました。また、従来同様の製品では省略されている後部へのデザイン延長を行う事で独自性を確保しました。

 

<「アルフィンクラッチカバーガード」こだわりポイント2:純正部品にジャストフィットする裏面の仕立て>

カバーの精度は純正パーツにジャストフィットするよう計算と試行錯誤を繰り返し、スキのない造形を実現しました。裏側にはARCHIのレーザー刻印。

 

<「アルフィンパルサーカバー」こだわりポイント1:切り込みの位置>

パルサーカバーは純正品との入れ替えになります。その際、上部を大胆にカットする事で他のアルフィンカバーパーツとの整合性を取ると共に、シリーズを通じてのコンセプトである「カスタム感」が高まるようにしました。

 

<「アルフィンパルサーカバー」こだわりポイント2:ボルトオンでドンピシャリの精度>

パルサーカバーは純正品との入れ替えになりますので、その際のストレスが無いようボルトオンで成立する精度に仕上げました。側にはARCHIのレーザー刻印。

 

苦節 5年、こだわりに、ごだわり抜いたアルフィンカバーシリーズは下記リンクより承っております!

 

≪189-2411「アルフィンダイナモカバーガード」≫

≪189-2412「アルフィンクラッチカバーガード」≫

≪189-2413「アルフィンパルサーカバー」≫