≪Z900RS専用 スプロケットカバー≫の開発
多重正六角形からなる「ハニカムデザイン」はARCHIが注力するシリーズの一つです。
そのハニカムシリーズの新作として、「スプロケットカバー」の開発が始まりました。
こちらがノーマルのスプロケットカバーです。ARCHIが開発のコンセプトとして掲げたのは
1)カバーはノーマルを踏襲し、フレームに沿ったラインを構成するように設計する
2)ハニカムデザインを組み入れる
3)ハニカムデザインの延長として、スプロケットナット上部に六角形の切り抜きをデザインする
4)シフトロッドのぐらつきを抑え、より確実なシフトチェンジを行えるようにする
以上大きく4点。このコンセプトを実現すべく図面を作成し、3Dプリンターで試作モデルを製作。取り付けを行い、更に進化させるための厳しいチェックを行いました。
1)カバーはノーマルを踏襲し、フレームに沿ったラインを構成するように設計する
少し上から見たところです。ノーマルに比べ内側に入りすぎてしまうと全体のシルエットを損なってしまいます。厚み・形状、ぐるりと回って見回したときに違和感が無いか、もっと美しく見えるラインは無いか、などの検討を重ねます。
2)ハニカムデザインの組み入れ
こちらは既存パーツに刻印されているハニカムデザインです。
取り付けた際、他パーツとのマッチングなども計算しながらどの場所に、どのように刻むのかを検討します。
3)スプロケットナット上部に六角形の切り抜きをデザインする
スプロケットナット上部に大胆な六角形の切り抜きを採用。これも単体で考えていた時のイメージと、実際に取り付けた時の印象を比較しながら微調整を行います。
また、デザイン面でのこだわりとしてボルト穴の上下に開口している上下各3本、計6本のスリットは地面と平行になるよう厳密な角度計算を行い、取り付け時にズレが生じていないかも細かくチェックします。
ハニカムとともにデザインの要素として重要視した演出があります。後ろ部分を大幅に切り取ることで、軽量化も図りつつ「Race」を想起するようなイメージを目指しました。
4)シフトロッドのぐらつきを抑え、より確実なシフトチェンジを行えるようにする
こちらは機能面でのチェックとなります。想定通りにシフトホルダーとかみ合い、ロッドのホールドを強化=しなりや弛みを抑制し、より確実でダイレクトなシフトフィールがイメージ通りに行われているかをチェックします。
これから細かな調整を繰り返し、製品版が登場するのは年末の予定です。ここから更にどのような変化があるのか、ご期待ください。