≪Z900RS/Cafe専用 フロントカウルの開発≫
このところ開発ラッシュのARCHIより、Z900RS/Cafe専用のフロントカウル開発情報です。
こちらが純正のフロントカウルです。素敵なデザインですが、一緒に眺めていると
「下のエラみたいな部分、いらないんじゃないかと思うんですよ。」
社長の一言を皮切りに、「更に言うとね」と綴られたポイントをまとめると
・高速走行時の空気抵抗を考えると、スクリーンはもう少し長い方が良いのではないだろうか
・全体的なフォルムのイメージが、カフェとレーサーの間ぐらいに思えるからどっちかに振り切りたい
・ラインのデザインは、変えてみたいね
・取り付けは簡単かつしっかりと固定出来る方向性で
・Cafeだけではなく、RSにも簡単に取り付けられるようにしたい
・価格はお求めやすいのが何より
という感じになります。このコンセプトを実現すべく、プロジェクトが動き始めました。
まずは基礎となるカウルの形状イメージを伝え、提携する工房に製作を依頼します。そして出来上がってきたプロトタイプがこちら。
非常に雰囲気のある仕上がりです。
しかし、これだけではあまりにも味気ないので、ノーマルのCafeに合わせファントムブルーで塗装することにします。
さて、ここで大きな問題が。「ラインはどんな感じがいいのか」のイメージが固まりきっていません。
とは言え「どうしよう」では話が進まないので、シミュレーションをして大体の感じをみます。
「まずはタンクと同じ幅と角度で、そのまま真っすぐ伸ばしてみよう」
でやってみた結果がこちら。
・・・コレジャナイ。
レーサーを参考に、フロントカウルのライン位置を上方修正してみました。
・・・ヤッパリコレジャナイ。
データ上では微妙なイメージが掴みにくいので、「よし、型紙作ってテストしようぜ!」でトライしたのがこちら。
かなり良い感じになったので、型紙に合わせラインをそれっぽく合成します。
基本的なラインは大分見えてきました。このパターンを元に、テストタイプのカウルへ塗装を施す事にしました。
ただ、ラインのパターンは他にも考えられます。一例がこちら。
テストタイプが届き、実際に装着するとまた「こうしたい」が出てくるのかも知れませんが、前に進んでいく事がダイレクトに感じられる時でもあります。より高い次元でコンセプトを実現し、お客様のお手元にお届けできるよう開発を続けて参ります。